社内システムの内部統制を実現するIT資産管理ツール6選
企業が保有しているIT資産を適切に管理する「IT資産管理ツール」は、いまやセキュリティの向上に欠かせないツールとして注目されています。
しかし、ツールによって機能などが大きく異なるので、「どのIT資産管理ツールを導入すれば良いかわからない」という事業者も多いのではないでしょうか。
今回は、IT資産管理ツールのメリットや選び方を解説するとともに、おすすめのIT資産管理ツール6選もご紹介します。IT資産管理ツールの導入を検討中の企業の担当者はぜひチェックしてみてください。
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Contents
IT資産管理ツールとは
企業が所有するデバイスやソフトウェアなどのIT資産を管理するツールのことを「IT資産管理ツール」と呼びます。
経営規模が小さければExcelの作業シートに管理状況を記載するだけで十分ですが、企業が大きくなると管理が追いつかなくなるため、単純作業をオートマチックにこなしてくれるIT資産管理ツールの導入がおすすめです。
IT資産管理ツールを導入するメリット
IT資産管理ツールを導入するメリットは大きく分けて以下の5つです。
- ・管理業務の効率アップ
- ・休眠資産の再利用
- ・更新状況の一括管理
- ・セキュリティ規定の厳守
- ・不正行動の抑止
管理業務の効率アップ
IT資産管理ツールを活用することで、IT資産データの集約やソフトウェアの更新、問題箇所の検出などの操作を一括して行えるため、IT資産管理業務の効率アップが図れます。
中にはファイル配布機能を備えているIT資産管理ツールもあり、更新プログラムを配布して自動実行すれば、ソフトウェアを一括更新することも可能です。
休眠資産の再利用
IT資産管理ツールで機器の利用状況を確認することで、誰も利用していないパソコンやソフトウェアを割り出しが行えます。
利用していないパソコンやソフトウェアは必要な部署へ再配布できるので休眠資産の再利用につながります。
更新状況の一括管理
IT資産管理ツールは、すべてのパソコンの更新状況をひと目で確認できるため、更新漏れのパソコンを特定できます。
さらに、更新漏れのパソコンにアップデートの指示を出して実行することも可能です。
セキュリティ規定の厳守
社内のセキュリティポリシーで、私物のUSBメモリやスマートフォンの使用を禁止している企業も多いのではないでしょうか。
IT資産管理ツールを利用すれば、USBメモリを差し込んでもデータを保存できないようにブロックすることができます。
また、接続許可を受けていないパソコンの社内ネットワークへの接続防止や、許可が下りていないソフトウェアの無断インストールを検知して起動できないようにすることも可能です。
不正行動の抑止
重要な社内書類を無断でコピーするなどの不正行動に対して、パソコンの操作ログを確認することができます。
定期的に監査していることを周知すれば、不正行動の抑止にもつながります。
IT資産管理ツールを導入する際の注意点
IT資産管理ツールを導入する際の注意点として「すべての情報を自動で収集できる訳ではない」ということが挙げられます。
どんなに高い機能を備えたIT資産管理ツールでも、ネットワークに接続していない端末の情報収集はできません。
IT資産管理を適切に行うためには、管理ツールを導入していないパソコンや、倉庫に保管されている端末などをすべてチェックすることが不可欠です。
IT資産管理ツールの選定ポイント・選び方
それでは、IT資産管理ツールの選定ポイントを解説していきます。
- ・導入タイプを選択する
- ・必要な機能をピックアップする
- ・セキュリティレベルを確認する
導入タイプを選択する
IT資産管理ツールには「オンプレミス型」と「クラウド型」があるので、自社の規模や利用形態に合わせて適切な製品を選びましょう。
オンプレミス型とクラウド型の違いは以下の通りです。
- ・オンプレミス型
自社でサーバーを用意し、自社で維持管理も含めた運用を行う方式です。
クラウド型に比べて多くの機能が搭載されており、自社に適したシステムにカスタマイズすることもできます。
また、自社のサーバーを使うためセキュリティレベルも高いのが特徴です。
ただし、導入コストが高額であり、運用保守に対応できる人材が必要などのデメリットも挙げられます。
- ・クラウド型
サービスを提供している事業者のサーバーに接続して利用する方式です。インターネット環境が整っていれば簡単に利用できます。
オンプレミス型ほどの柔軟性はありませんが、短期間で導入できる上にコストが低額で済むメリットがあります。
ただし、課金形態によってはオンプレミス型より高額になる可能性もあるので注意が必要です。
必要な機能をピックアップする
IT資産管理ツールは製品によって搭載機能が異なるので、システムを選定する際は自社に必要な機能を備えているかチェックしましょう。
IT資産管理ツールの主な機能は以下の通りです。
- ・台帳管理機能
自社のIT資産を登録し、台帳で情報を管理する機能です。
- ・インベントリ収集機能
「企業が保有するメモリ」「ハードディスクの容量」「IPアドレス」といったインベントリ情報を自動で収集する機能です。
- ・統合運用管理機能
「パソコン」「サーバー」「ネットワーク」などのシステム全般の情報を一元管理する機能です。
サーバーのリソース監視や、死活監視などの機能も搭載されており、デッドストック化しているIT資産を発見するのに役立ちます。
セキュリティレベルを確認する
IT資産管理ツールを導入する時は、自社のセキュリティポリシーに対応可能か確認しましょう。
例えば、ユーザーの不正利用防止機能が搭載されている製品は、不正利用を検知してアラートを鳴らしたり、自動的にネットワークを遮断したりすることができます。
おすすめのIT資産管理ツール6選
ここからは、おすすめのIT資産管理ツール6選をご紹介します。
サービス名 | SKYSEA Client View | LanScope Cat | QND |
---|---|---|---|
初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ | 30,000円〜 | 100,000円〜 |
無料トライアル | – | 〇 | 〇 |
サービス名 | Freshservice | A-LOCKY.net | CLOMO |
---|---|---|---|
初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 19,800円 |
月額費用 | 3,200円〜 | 要問い合わせ | 基本利用料:2,100円 ライセンス料:300円/1デバイス ◯ |
無料トライアル | 〇 | – | 〇 |
SKYSEA Client View
「SKYSEA Client View(スカイシー・クライアント・ビュー)」は、サイバー攻撃やパソコンの誤操作、デバイスの紛失といった人的ミスなどの情報漏れリスクから組織を守るIT資産管理ツールです。
利用者の使いやすさに主眼を置いて開発されており、「ログ管理・セキュリティ管理・デバイス管理」といった情報漏れ対策やIT資産の運用管理をサポートしてくれます。
LanScope Cat
「LanScope Cat(ラン・スコープ・キャット)」は、国内トップシェアを誇る統合型エンドポイントマネジメントです。
IT資産管理、内部不正、外部脅威対策の機能がひとつのツールにまとめられており、適切なIT資産管理をサポートします。
導入することで運用コストや作業時間の大幅な削減に役立つでしょう。
QND
「QND(キューエヌディー)」は、パソコン やソフトウェアなどのIT資産管理やセキュリティ対策といった、企業の情報システム担当者が抱える課題をトータルに解決できるサービスです。
様々なデバイスを一元管理し、幅広い範囲でセキュリティ統制を行えます。操作ログを取得して不正行為を即座に発見するだけでなく、外部メディア制御でファイル持ち出しを禁止したり、業務に関係がない不適切なサイトへの接続を遮断したりする機能を備えています。
Freshservice
「Freshservice(フレッシュサービス)」は、世界で20,000社以上が利用しているITサービスマネジメントツールです。2018年には、ガートナーのITSMソフトウェア部門で「Customer’s Choice(カスタマーズ・チョイス)」を獲得しています。
シンプルで使いやすく、ITサービスマネジメントに必要な機能を搭載しており、すべての機能をクラウド上で利用できます。
IT資産管理ツールもクラウドからダウンロードすることで簡単に使用可能です。
A-LOCKY.net
「A-LOCKY.net(エーロッキー・ネット)」は、ネットワーク上で共有されているファイルサーバーのセキュリティを強化するサービスです。
データの暗号化(SSSサーバ機能)やアクセス制御によって、データ・セキュリティの安全性を向上させ、さらにネットワーク接続やメールの送受信、可搬媒体への書き込み、印刷制限を行うことができます。
CLOMO
「CLOMO(クロモ)」は、「デバイスの使用準備」「アプリの配布や管理」「遠隔監視」などを行い、モバイル端末を効率的に管理するサービスです。
直感的に操作できるシンプルなユーザー・インターフェースを採用しており、専任のサポートチームが運用上の問題を解決するまでアシストしてくれるため、初心者でも安心して利用できます。
まとめ
IT資産管理ツールを導入すればIT資産を適切に管理できるだけではなく、コンピューターウイルスや不正行為などのセキュリティ対策にも役立ちます。
IT資産を数多く保有する企業であれば十分な費用対効果が見込めるので、ぜひ導入を検討することをおすすめします。
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(編集:創業手帳編集部)